部活動地域移行を2つの視点から考える

 

from 野島 翼

 

 

 

最近、何かとメディアを通してピックアップされる部活動の地域移行問題。

 

 

教員の負担軽減がメディアを通して先行されている感があり、子ども達の未来を考えることが大切であると思うのは、私だけでしょうか。

 

 

そんな部活動の地域移行問題について

 

 

① 教員からみた部活動地域移行

② 民間のスポーツクラブ等から見た部活動地域移行

 

この2つ視点から考えてみたいと思います。

 

 

 

教員から見た地域移行問題

 

まだ、地域によっては具体的な内容がわかっていない先生方も多いように思います。

 

まずは、行政の担当者が先生方を集めて、この部活動地域問題をどういったものなのか「認識してももらう」というところが、この問題のスタートラインだと思います。

 

 

先日、経済産業省の方をお招きし、私の地元でも講演会が開催された。

 

 

先生方、行政職員、外部指導者など総勢350名ほどの人達が集まった講演会であった。

 

 

やっと「スタートラインに立ったな」と思った瞬間でした。

 

 

教員の負担軽減ということが表に出すぎて、先生方はそちらのことばかり意識が向いているように思います。

 

 

しかし、先生方の中には、「私達教員は、もっとプロフェッショナルな仕事が求められていく」とおっしゃられていました。

 

 

なぜなら、部活動で指導していた時間が空き、より自分が受け持つ科目、生徒達との時間に使うことが可能となったわけなので、保護者からはもちろん結果というか形を求められて当然だと考えられているからです。

 

 

より先生方の個人の能力が浮き彫りにされるといった側面もあるのです。

 

 

そこをわかった上で、部活動の地域移行問題に取り組まなければいけません。

 

 

これから考えられることとして、

① 部活動指導で担ってきた人としての教育問題

② 部活動があったからこそ学校に通えていた子どもの問題

③ 部活動がないことで、会費等を支払えなくて、スポーツが出来ない子ども達の問題

etc

 

様々な課題が浮き彫りになることでしょう。

 

 

この課題を1つ1つ書き出して、浮き彫りにさせて、解決していくことが重要です。

 

 

 

 

民間のスポーツクラブ等から見た部活動地域移行問題

 

教員の先生が担っていた部活動が民間クラブにいっきに移行となると間違いなく、混乱が生じます。

 

 

なぜなら、先生方、子ども達、保護者の方とコミュニケーションが取れていないからです。

 

 

この部活動委託問題をどうにか地域に少しずつ移行していくポイントなるのは、「対話」です。

 

これに他なりません。

 

 

経済産業省の方もいっておられましたが、「ああでもない!こうでもない!」と何回も対話を重ねることです。

 

そして、相手の立場ではこう考えているんだという擦り合わせを行っていき、最善の策を考え実行し、良ければ継続し、悪ければすぐに改善するというサイクルを早く回すことです。

 

 

民間クラブは、どちらかというとこれが得意な方だと思います。

 

なぜなら、自分達の利益、会社の存続、生活が懸かっているからです。

 

 

部活動の地域移行で一番の問題となりうるのは、

 

やはり財源(お金)の問題です。

 

今の市場の調査では、保護者が考える金額と民間クラブのような地域移行を引き受けるクラブとの金額には差が生まれています。

 

1か月の会費として可能な額

保護者 約3,500円

民間クラブ 約9,000円

 

と大幅な開きがあるのです。

 

 

開きがあるのは当然のことですよね!?

 

 

部活動は今まで先生方のボランティアも同然の上で成り立っていたのですから。

 

 

しかし、民間クラブになるとそうはいきません。

 

 

なぜなら、指導者の生活、会社の存続が掛かっているからです。

 

 

サービスに対しては、しっかりとした対価というかたちでいただくというのが、民間クラブの考えです。

 

部活動の地域移行は、民間クラブもリスクを背負うことになるわけです。

 

「子ども達の安全を守る」「子ども達の未来を作る」責任を負うことになります。

 

クラブ側も生半可な気持ちでこの地域移行問題を引き受けてはいけない。覚悟があるクラブこそ、この地域移行問題を引き受けるべきだと思います。

 

 

スポーツは、本来ボランティアだけでは成り立っていません。

 

実際は、チーム登録費、遠征費、指導者のお弁当代などなんらかのお金が発生しているのです。

 

 

指導者は資格も自分自身で取得していますし、子ども達をサポートする為に多くの投資をしています。

 

ボランティアの概念を先生方、行政、地域の方々もこれから無くす時代に入ったのではないでしょうか。

 

 

もちろん、「俺は、私は、子ども達のために無償で大丈夫!」という方は、全然それでいいと思います。否定は全然しません。実際私も10年近く、子ども達が好きで、思い入れも強く、指導を継続していますから。

 

 

しかし、今後の指導者、子ども達の環境、人口減少等をふまえると対価をいただきながら、子ども達に関わることが持続可能なスポーツだと思うのです。

 

 

私も民間クラブを運営しているものとして、この部活動地域移行問題の鍵は、早く「対話」を始めることだと思います。

 

 

 

少しずつ部活動地域移行が進み、より子ども達の環境作りが良くなることを願うばかりです。

 

 

主役は、あくまで子ども達だということを覚えておきたいものです。

 

 

 

 

1日が充実した日となりますように…。

 

 

 

 

 

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